ナノバイオロジーで診断医療の技術革新と再生医療の社会実装に挑む「由風BIOメディカル」
エンジェル税制 A適用
由風BIOメディカル株式会社
バイオ
- ポイント
- 独自技術で迅速・低コストな高感度診断薬を開発し、患者の負担軽減や医療コストの低減を目指す
- 九州・沖縄地方最大級の細胞培養加工施設を活かし、再生医療関連の製造受託・開発製造支援事業を展開
- 沖縄県の産業振興補助事業6,000万円に採択、大手医療メーカーや日立グループをも巻き込む事業推進力
- こんな方に応援してほしい
- 医療経済(医療資源の最適配分、医療サービスの革新、向上、効率化等)に関心のある方
- 予防医療、早期診断、QOL向上等を含む健康長寿社会の実現に関心のある方
- バイオ関連産業振興を通じた沖縄の地方創生の取組みに共感いただける方
- 詳細
- 事業者情報
- 目次
- 事業概要
- なぜやるのか
- プロダクト
- 由風BIOメディカルの関連事業
- 事業戦略・マイルストーン
- メンバー
- 応援コメント
- エンジェル税制
- 事業のリスク
- 質疑応答
由風BIOメディカル(ゆかぜバイオメディカル)は、ナノ粒子(※)制御に関する独自技術をもとに、体外診断薬の開発・原料製造を主力事業とするバイオベンチャーです。
※ナノ粒子:100ナノメートル(nm)以下の直径の粒子。1ナノメートルは1メートルの10億分の1倍
また体外診断薬のみならず、九州・沖縄地方で最大級の細胞培養加工施設(CPC)を活用し、再生医療関連の製造受託・開発製造支援をはじめとするバイオ医薬品関連事業を多角的に展開していきます。
※九州・沖縄地方で最大級:由風BIOメディカル調べ
産業振興施策としてバイオ・医療領域に注力する沖縄県において、令和4年度のバイオ関連産業事業化促進事業に採択されており、行政施策も活用し再生医療の産業化を推進していきます。
なぜやるのか超高齢社会でニーズの高まる早期診断と予防医療。迅速・低コストな診断医療を通じて医療課題の解決に貢献
日本における65歳以上の高齢者の割合は29.1%で、4人に1人以上が高齢者となる超高齢社会を迎えています。医療ニーズの増大は国民医療費にも影響を及ぼしており、65歳以上の高齢者における医療費は全体のおよそ6割を占め、約24兆円に膨れ上がっています。
※総務省統計局「人口推計」
※厚生労働省「国民生活基礎調査の概況」
高齢化とともに健康に問題を抱える人も増加し、病気やケガなど、何らかの自覚症状のある65歳以上の高齢者の割合は、43%以上にのぼります。
※厚生労働省「国民医療費の概況」
こうした社会課題を背景に、治療を行うだけでなく健康を維持・増進することを目的とする「早期診断」と「予防医療」の意義がこれまで以上に注目されています。
病気のリスクを早期に診断し、対処する予防医療にあたって欠かせないのが、健康診断や病気の特定、治療方針の決定、治療効果の確認などを行う「体外診断」のプロセスです。
体外診断では、人に由来する試料(血液・尿・便)などを検体とし、この中の物質等を検出することで疾病の診断を行います。新型コロナウイルスのPCR検査等でも注目を集める領域で、体外診断の一種である免疫診断薬の市場規模は国内で約4,000億円、グローバルで14兆円程度、年成長率は5%以上とも試算されています。
※Opportunity Company Analysis”Japan In-Vitro Diagnostics (IVD) Market, Size, Share, Forecast 2022-2027, Industry Trends, Impact of COVID-19”
※株式会社グローバルインフォメーション
体外診断は健康診断などで生活習慣病のリスクを判断するようなものから、ガン、HIVなど情報の正確さが生命に関わるようなものまで、多岐にわたります。
現在、体外診断においては「ELISA法(イライザ法:酵素結合免疫吸着測定法)」や、「ラテックス凝集法」といった手段があります。
体外診断において、現在多くのケースで使用されているのがELISA法です。
この方法では、診断薬にレーザー光を照射し、光吸収を計測することで、疾患の有無やその重症度を診断します。
ELISA法は妊娠検査やインフルエンザといった幅広い用途で利用され、特に血液検査における精密診断では ほぼ全てのケースで利用されるほど標準的な手法ですが、「診断に時間がかかる」「診断コストが高い」といった課題があります。
一方、ELISA法と比較して迅速に診断結果を得られるのが「ラテックス凝集法」です。
この方法では、粒子を含む診断薬にレーザー光を照射し、入る光と出る光の強さを比較することで、疾患の有無やその重症度を診断します。
ELISA法よりも診断結果を迅速に得られる反面、精度・感度に劣るという課題があり、主な用途はスクリーニング(簡便な検査)に留まっていました。
由風BIOメディカルのアプローチは、ラテックス凝集法に用いる粒子を独自技術によって高度に設計し、ELISA法よりも迅速、かつ低コストな高感度体外診断薬を開発するというものです。医用ナノ粒子はそのための鍵を握る原料(キーマテリアル)です。
この技術を通じて、患者の身体的・心理的な負担や医療財政の圧迫といった医療課題の解決を目指します。
プロダクト迅速かつ低コストな高感度診断薬の原料となる医用ナノ粒子を、独自技術で開発
由風BIOメディカルの主力事業は、ナノ粒子の表面を制御するナノバイオロジー領域の独自技術を活用した、迅速かつ低コストな高感度体外診断薬の研究開発です。
このコア技術は、中濵数理(なかはま かずみち)代表が、慶應義塾大学での基礎研究をもとに、キヤノン株式会社にて18年間、研究開発や製品開発、知的財産戦略に携わる過程で研鑽し蓄積してきたノウハウを基盤として確立したものです。
優位性: 従来比5倍の診断感度・診断精度を実現
体外診断において、従来のラテックス凝集法はELISA法に比べて診断の迅速性に優れますが、感度・精度の面で課題がありました。この原因の一つとして、凝集塊を作る際に、ナノ粒子が目標の物質以外の不純物も吸着してしまうことが挙げられます。
由風BIOメディカルは、「ナノ粒子に生体分子を吸着させない界面設計」「特定の生体物質だけを選択的に吸着させる界面設計」によって、この課題を解決しました。
自社実験において、由風BIOメディカルの開発品と従来のラテックス凝集法による診断結果を比較したところ、診断感度が5倍に、精度に関しても大幅に向上したという結果を得ています。
また、ELISA法のデメリットである「診断時間の長さ」についてはラテックス凝集法の迅速性によって克服しており、自社実験において、ELISA法に比べ診断時間が4分の1に短縮されたという結果を得ています。
感染症など症例の多いケースでは、臨床検査センターなどにおいて1日に数万検体以上も体外診断を行う場合があり、体外診断の迅速性(スループット)は、診断医療のコスト削減患者の身体的・精神的負担の軽減にもつながります。
例えば医療機関で血液検査を行う場合、検査結果を受領できるのは採血から2週間後などといったケースも珍しくありません。もし数分で体外診断が可能になれば、検査当日に全てを完結でき、早期治療にも繋がります。
由風BIOメディカルのコア技術を応用することで、将来、各種感染症や腫瘍マーカー、ホルモン系疾患といった既存の体外診断を置き換えていける可能性があります。
以上のように、現在主流であるELISA法における「迅速性」「コスト」の課題、ラテックス凝集法の課題であった「精度・感度」における課題を解決し、体外診断における新しいスタンダードを目指します。
体外診断薬のビジネスモデル
当事業において由風BIOメディカルは、グローバルに展開する大手医療メーカー(契約による守秘義務のため企業名非公表)とアライアンスを構築しながら事業を推進していきます。
由風BIOメディカルは体外診断薬および、その原料となるナノ粒子の研究・生産技術開発に注力し、医療機関等への販路拡大に関しては大手医療メーカーのリソースを活用することで、効率的な開発オペレーションや販売を可能にする狙いです。
由風BIOメディカルの関連事業市場ニーズを先読みした事業の多角化により「医療の未来」に挑戦する
沖縄県は、バイオ関連産業を重要な戦略的産業として位置付けており、積極的な設備投資やバイオ関連スタートアップ企業の集積を行っています。また、県内バイオ関連産業と県内既存産業のシナジー創出も目指しています。
由風BIOメディカルはこうした社会環境を追い風に、地域連携型の事業展開を通じて地方創生への貢献を目指します。
細胞培養加工施設を活用した、再生医療関連の製造受託・開発製造支援(CMO・CDMO)事業
由風BIOメディカルは、九州・沖縄地方で最大級の再生医療安全確保法に準拠する細胞培養加工施設(CPC)を基盤とし、再生医療関連の製造受託・開発製造支援(CMO・CDMO)を展開します。
※再生医療:怪我や病気で失った機能を薬物などによって改善を目指す従来医療とは異なり、加工した自分の細胞や血液、組織などを活用して症状の改善を目指す治療法
再生医療関連のCMOとは、医療メーカー等から医薬品等の製造を受託する事業です。また、CDMOとは製造に加えて、製剤研究や治験薬製造までも支援する事業です。
※CMO:医薬品製造受託機関(Contract Manufacturing Organization)の略称
※CDMO:医薬品開発製造支援機関(Contract Development and Manufacturing Organization)の略称
その市場はグローバルで5,000億円規模と試算され、今後10年で年8%の成長が見込まれています。
※第11回 産業構造審議会 商務流通情報分科会 バイオ小委員会 資料「バイオCMO/CDMOの強化について」
由風BIOメディカルは、九州・沖縄地方で最大級、かつ、国内唯一の再生医療安全確保法に準拠する次世代モジュール(※)を採用する細胞培養加工施設(CPC)を沖縄県うるま市に保有しており、これを活用することにより、この事業において高い参入障壁を築こうとしています。
※次世代モジュール:ファン付フィルターユニットシステムにより、室圧の制御性と省エネルギーを高いレベルで両立する最新型CPC
本来、再生医療製品や特定細胞加工物は長距離輸送に適しません。
由風BIOメディカルは自社の細胞培養加工施設で再生医療に関連する特定細胞加工物を製造し、提携医療機関に提供することで、再生医療サービスの地産地消を沖縄において浸透させ、再生医療の産業化に貢献していきます。
また、日立グループ(株式会社日立製作所・日立グローバルライフソリューションズ株式会社)と連携し、特定細胞加工物を含む再生医療製品等のサプライチェーンプラットフォームを整備していきます。
これは、細胞の加工培養・物流・医療行為をはじめとする再生医療に関わる全行程情報のトレーサビリティを可視化する国内初の取組です。
由風BIOメディカルは、細胞培養加工施設の次世代モジュールと再生医療に関わる全行程情報の可視化によって高品質と安全・安心を実現し、沖縄県の再生医療をブランディングします。
沖縄県はバイオ関連産業を重要な産業と位置づけ、バイオ関連スタートアップの誘致や投資を進めるロードマップを設定しています。
人材育成、研究機関や行政・金融機関等のネットワーク構築をはじめとする先端医療技術の実用化に向けた行政の支援施策は、今後も由風BIOメディカルの事業推進において追い風になるとみられます。
また沖縄県には、海外旅行者が1泊すると医療ビザを取得しなくても日本国内に30日間滞在でき、3年以内なら何度でも利用できるマルチビザ制度(観光促進制度)があります。沖縄県では、以前からマルチビザ制度を利用する医療ツーリズムによる観光促進施策が検討されています。
国内に渡航する医療ツーリズムには2020年時点で年間43万人程度の潜在需要があり、この需要が満たされる場合、市場規模は約5,500億円とも予測されています。
※日本政策投資銀行「進む医療の国際化~医療ツーリズムの動向~」
再生医療は医療ツーリズムにおいて訴求力のあるコンテンツです。由風BIOメディカルは、沖縄県内で再生医療関連のCMOビジネスを集約する体制を構築していくことにより、医療ツーリズムの活性化に貢献するとともに、県内リゾート産業とのシナジー創出により、ウィズコロナ・アフターコロナにおける県内産業全体の再活性化にも貢献していきます。
なお、CMOのパイプライン(再生医療の項目)としては、令和4年度内に1項目を稼働させることを既にリリースしており、令和5年度にはさらに2項目を稼働させることを目指しています。
さらに、CDMO事業として製造受託のみならず製造開発支援も実施していく計画で、そのための体制を構築する計画です。由風BIOメディカルの細胞培養加工施設の施工事業者である日立グローバルライフソリューションズ株式会社と要求仕様やケーススタディについて、具体的に議論を進めています。
その他事業1:医療研究の成果を活用したコンシューマー事業
その他のキャッシュポイントとして、診断医療や再生医療の研究成果物を応用したコンシューマー(一般消費者)向けの健康食品等を販売する計画です。これにより、診断医療や再生医療の認知度向上にも役立てていくことを狙います。
本事業に関しては、機能性に関するエビデンスの取得を主に担い、製品の生産に関しては外部の事業者への委託(OEM)を、販売活動は代理店等を活用する予定です。
その他事業2:バイオ3Dプリンターの実用化事業を推進
由風BIOメディカルは令和4年度バイオ関連産業事業化促進事業に採択され、バイオ3Dプリンターの実用化を目指しています。
バイオ3Dプリンターとは、一般的な3Dプリンターで使用される樹脂や金属ではなく、細胞などを積み重ねて、生体に近い立体的な組織や臓器を作り出すことができる装置です。
由風BIOメディカルでは、主に創薬分野において有用な化合物の候補(医薬品等の候補物質)を探るスクリーニングキットや、スクリーニングサービスへの将来的な展開可能性について検証しています。
他にも部分移植のパーツを提供する再生医療への応用や、バイオリアクター(細胞の代謝機能を利用して新しい物質をつくる学術領域)においても、他企業や学術機関等とアライアンスを構築しながら事業化を模索しています。
事業戦略・マイルストーン再生医療等への技術応用をはじめ、様々な先端医療領域に応用できるコア技術で、医療高度化社会を担う存在へ
今回ご支援いただく資金は、体外診断薬を含めた、再生医療用細胞培養加工において主に使用するシステム開発、および体外診断薬開発と再生医療の関連事業で使用する理化学機器のリース・購入に活用する予定です。
体外診断薬に関しては、アライアンス構築を進めている医療メーカーとの関係性を継続します。また、体外診断薬およびその原料や再生医療のパイプラインの拡充を図ることによって成長を図ります。
2024年までに由風BIOメディカルの開発品を既存体外診断薬原料の代替として提供を可能にするべく研究開発を進めています。また、2024年度には複数項目(感染症、腫瘍マーカー、ホルモン系疾患などの一般的な既存の免疫診断項目に対し、1割程度となる5項目以上を目標)の体外診断薬に対応できるようにするとともに、順調に進捗すれば同年度中の次世代診断薬に対する原料提供もあり得ると見込んでいます。
並行してナノ粒子、ナノ粒子の製造方法、ならびにナノ粒子を含有する体外診断薬に関する一連の知的財産網を、国内だけでなくグローバルにも構築していく計画です。すでに、3件の特許出願の準備が完了しています。
再生医療のCMO事業に関しては、2023年3月に再生医療のパイプラインの項目を1つ立ち上げ、2024年にはパイプラインを3つに拡充する計画です(2項目目以降のパイプライン導入について、医療関連企業だけでなく、大学病院を含む医療機関とも協議を進めています)。
さらに、CDMO事業として製造受託のみならず製造開発支援も実施していく計画で、そのための体制を2025年2月末を目標に構築する計画です。
バイオ3Dプリンターの実用化事業については、沖縄県の令和4年度バイオ関連産業事業化促進事業の枠組みの中で事業を推進し、2025年までにビジネス展開の可否を判断する計画です。
- 2023年
【体外診断薬】
・製造所の届出・化学物質の届出及び製造等の規制に関する法律に基づく新規化学物質の届出
【再生医療関連事業】
・再生医療等に関する安全性確保等に関する法律に基づく許可取得
・CMO事業のパイプラインを1項目立ち上げ - 2024年
【体外診断薬】
・既存体外診断薬原料代替として由風BIOメディカルの開発品を提供開始
【再生医療関連事業】
・CMO事業のパイプラインを2項目追加 - 2025年
【再生医療関連事業】
・バイオ3Dプリンター事業のビジネス化の可否判断
・再生医療技術に関するCDMO事業の体制の構築 - 202X年
・株式公開(IPO)
メンバーキヤノンで18年間研究開発・知財戦略に従事してきた研究者と沖縄の起業家が医療高度化社会における課題解決と地方創生に挑む
博士(工学) 中濵 数理
・小泉信三記念慶應技術学事振興基金採択(計1期)
・藤原奨学基金採択(計3期)
・笹川科学研究助成採択(計2期)
・特許150余件(内特許表彰7件※キヤノン株式会社在職時)
・第9回CSJ化学フェスタ(日本化学会)招待講演
・2022年11月30日 LINK-J登壇予定(再生医療エコシステムに関する講演)
谷 正風
メディア掲載実績
- 「先端医療と先端医療研究で沖縄の地方創生にチャレンジ」- ラジオ日本「トレンドビズステーション」
- 「再生医療施設をうるまに整備 がん免疫治療『NKT細胞標的治療』を沖縄で提供」 - 琉球新報
- 「細胞培養施設完成し内覧会/由風BIOメディカル」 - 沖縄タイムス
- 「沖縄に細胞培養加工施設」- 沖縄テレビ「Live News イット!」
- 「地元企業おうえん隊」 - 沖縄テレビ放送「HYゴーゴーゴーヤー」
- 沖縄県初、がん免疫治療の再生医療製品の製造に向けて」- 帝国データバンク「スポットカンパニー 」
- 「患者の血液成分から作った薬でがんを免疫治療 少ない副作用 沖縄のベンチャーが製造へ」 - 沖縄タイムス
- 「がん免疫療法を沖縄で 由風BIOメディカルが再生医療事業を開始 うるま市に施設整備」 - 琉球新報
助成金採択等
- 令和3年度経営多角化支援補助事業
- 令和4年度バイオ関連産業事業化促進事業(事業型1)
- 令和4年度バイオ関連産業事業化促進事業(事業型3)
- みずほフィナンシャルグループ 会員制アクセラレーション「M's Salon」(みずほ銀行ファイナンシャルグループのイノベーション候補企業)会員
なぜ私がこの事業をやるのか
応援コメント由風BIOメディカルへの応援コメント
野口 泰幸
医師 佐々木 政興
孝治 慎之助
羽地 広大
我那覇 修
博士(工学) 生駒 俊明
海老沼 隆一
エンジェル税制所得税の優遇措置AまたはBが選択できます
対象企業へ投資した年の税制上の優遇措置として、投資額から2,000円差し引いた額をその年の総所得金額から控除できる優遇措置A、投資額全額をその年の他の株式譲渡益から控除できる優遇措置Bのどちらかを選択することができます。
エンジェル税制や申請手続きの流れについての詳細は「エンジェル税制について」をご確認ください。
事業のリスク 由風BIOメディカルの事業に関わるリスク
由風BIOメディカルの事業に関わる主要なリスクには、次の3点が挙げられます。
一点目は、体外診断薬の開発計画・スケジュールに関するリスクです。
様々な理由で開発の遅延や中断、中止等のリスクがあり、技術が陳腐化した場合や、技術・評価の検証にかかる仮説が誤っていた場合、市場における優位性が低下し、事業計画を達成できない可能性があります。
二点目に、特定の医療メーカーへの依存リスクがあります。
由風BIOメディカル社は、体外診断薬およびその原料の開発・製造について、医療メーカーとの間でアライアンス構築を進めており、当該メーカー1社へ診断薬原料の提供を行う前提であることから、今後の事業拡大は、当該メーカーの開発計画や販売計画に依存しています。万一、契約解消の事態が発生した場合、新たなアライアンス構築や営業体制構築が必要となり、事業計画の見直しが必要となる可能性があります。
三点目に、医療ツーリズムの需要予測に関するリスクがあります。
由風BIOメディカル社は、沖縄マルチビザを活用した需要喚起や医療ツーリズム等の浸透・拡大を見込んで事業の多角化を図っていく計画ですが、想定どおりの需要が拡大しない場合、国や自治体の政策の変更がある場合、また他の地域が類似の医療ツーリズム施策を行う場合等には、事業計画の見直しが必要となる可能性があります。
リスクの詳細については、ページ上部の「企業のリスク」タブよりご確認ください。
質疑応答投資家の皆さまからのご質問にお答えしました
14号案件「由風BIOメディカル」中濵代表へのご質問を受付し、投資家の皆さまからいただいたご質問に中濵氏が回答いたしました。
Q: 国内ですでに4000億円、海外で14兆円の市場とのことで結構大きいように思うのですが、すでにシェアをかなりとっているメーカーはあるのでしょうか。
中濵代表の回答(クリックで開きます)
寡占市場ではなく大小の複数メーカーがシェアを分け合っている市場です。
Q: 貴社の取り組みに対する市場ニーズを知りたいです。例えば今、感度、費用、検査時間等で困っている客先が多くあって、既存品を代替しながら市場をとるのか、あるいは市場が伸びている部分をとっていくイメージでしょうか。
中濵代表の回答(クリックで開きます)
当社が特に注力している領域は、感染症の一部と腫瘍マーカー、ホルモン系疾患に代表される「ボリュームゾーン」と呼ばれる診断薬です。この領域は年間検査数も多く市場も伸びています。年間検査数が多い市場は、迅速診断に潜在ニーズのある市場・客先であり、当社は、既存品を代替しながらの市場獲得を目指しています。
Q: 診断薬は現在、国内に何種類あって、年間の消費量はどのくらいでしょうか。御社はその診断薬ビジネスのどのくらいのシェアを目指していますでしょうか。
中濵代表の回答(クリックで開きます)
当社が特に注力している領域は、感染症の一部と腫瘍マーカー、ホルモン系疾患に代表される「ボリュームゾーン」と呼ばれる診断薬で、国内では約40項目程度の診断項目数です。年間検査数(消費量)は膨大でイメージしにくいため市場規模で表現しますと、国内では約2,000億円以上の市場(※)とされています。当社はこの領域におけるマーケットリーダー(シェア30%程度に関わること)を目指しています。
※富士経済グループ「国内臨床検査市場の市場規模推移」より
Q: 安価で高精度とのことですが、既存診断薬の何%安価になると目論んでいますでしょうか。
中濵代表の回答(クリックで開きます)
ご質問の内容は、将来の薬価と関係し、当社以外のステークホルダーも関係してしまう事項になってしまうため、当社単独の判断ではお答えいたしかねます。明確にご回答できず申し訳ございません。
Q: 診断薬には専用の検査装置が必要なのでしょうか。それとも既存の検査機が使えるのか、それとも検査機自体は必要無いのでしょうか。
中濵代表の回答(クリックで開きます)
当社が注力している領域は、既存の検査機が使える診断薬です。
迅速・高感度診断薬のニーズは大きく、過去から現在まで産官学問わず様々な萌芽的研究成果が報告されています。これらの多くが実用化されにくい理由の一つに、ご質問の「既存検査機が使えるか」という点がございます。一般に検査機は、厚生労働省やFDA(アメリカ食品医薬品局)の認可を通すために必要なリソースも膨大であるため、開発スパンが長く、診断薬側の事情(新しい検出方式であったり等)に合わせる事例は稀有であり、このことが新方式診断薬の実用化に際しての大きなハードルになっています。このような背景を鑑み、当社では「既存の検査機が使える」ことを前提とする、もしくは「検査機の開発トレンドにマッチングする」ことを前提とする診断薬開発を目指しています。
Q: 診断薬はターゲットとなる病原、病気で使い分けそうですが、得意、不得意な病原、病気はあるのでしょうか。診断薬原料提供なので何にでも対応できるのでしょうか。
中濵代表の回答(クリックで開きます)
ご質問のとおり、臨床において診断薬はターゲットとなる病原、病気で使い分けされます。当社が注力している診断薬は自動検査機に対応する「ボリュームゾーン」と呼ばれる領域の診断薬です。診断薬の検出方式によって「得意、不得意な病原、病気」はもちろんございますが、当社独自のナノバイオロジー・ナノ粒子設計によってその多くを克服していくことを目指しています。
Q: 診断薬自体に環境負荷物質は含まれていますか。
中濵代表の回答(クリックで開きます)
含まれません。
Q: 診断薬開発日程において、現在は何%の進み具合でしょうか。
中濵代表の回答(クリックで開きます)
株式投資型クラウドファンディングWEBページにて公開しておりますマイルストーンに対し、前倒しで進捗しています。ソフトウェア開発等と異なり、モノづくり系の研究開発の多くはall or none(できるかできないか)で進捗します。このため、進捗率を「%」としてご回答することがご質問のご趣旨にそぐわないと考え、このようなご回答表現とさせていただきます。
当社では研究開発フェーズを4段階(原理検証フェーズ・ラボスケールでの性能検証・生産同等スケールでの性能検証及び製品規格決定フェーズ・生産安定性検証フェーズ)に分け、各フェーズにチェックポイントを設けて運用しています。当社が現在第1弾目として開発中の医用ナノ粒子の研究開発フェーズは、「生産同等スケールでの性能検証及び製品規格決定フェーズ」まで進んでいます。
由風BIOメディカル株式会社
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