成立

需要が急拡大する社会的インパクトのマネジメントを起点に地方自治の改革を目指す「アンドパブリック」

エンジェル税制 A適用

アンドパブリック株式会社

地方創生

申込み金額 19,890,000

目標 4,950,000円

上限 19,980,000円

当案件は募集期間経過のため終了いたしました。多くのお申込みを頂きありがとうございました。

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ポイント
  • デジタルを活用し行政のインパクト志向と市民参画を促す、新しいスキームの社会実装を目指して昨年起業
  • 社会的インパクトを可視化するニーズは世界的に急拡大。国内のインパクト投資残高は11兆円を超え、官民で推進に向け環境整備が進む
  • NTTデータグループやREADYFORも導入。足元では社会的インパクトを可視化するコンサルティングを提供し、創業1年目から経常黒字
こんな方に応援してほしい
  • 急拡大するインパクト投資でニーズが高まる「社会的インパクト」の可視化や最大化に関心のある方
  • 山積する社会課題の解決を支える土台となるビジネスに貢献したい方
  • 行政のインパクト志向と市民参画を促す地方自治OSのアップデートを目指す挑戦を応援したい方
  • 詳細
  • 事業者情報
  1. 目次
  2. 事業概要
  3. なぜやるのか
  4. プロダクト・ソリューション
  5. 事業戦略・マイルストーン
  6. メンバー
  7. 応援コメント
  8. 募集情報
  9. イベント紹介
  10. 事業のリスク
  11. 質問回答

アンドパブリックは、企業や行政の事業が社会や環境に与える「社会的インパクト」の可視化と最大化に取り組むスタートアップです。社会全体の課題の解決力を底上げすることを目指し、2023年2月に創業しました。

今、官民両セクターで社会的インパクトをマネジメントするニーズが高まっています。気候変動や貧困問題など地球規模の課題が深刻化する中、投資の判断基準として事業の社会的インパクトを重視する「インパクト投資」が世界で急拡大しています。民間企業は自社事業が社会にどのような成果をもたらしたかを可視化し、最大化していくことが求められています。また地方自治体は少子高齢化に伴う社会保障費の増加などで財政的な懸念を抱え、限られた財源で最大の効果を発揮する施策を打ち出していく必要があります。

そこでアンドパブリックが足元で取り組んでいるのが急拡大するニーズに応える民間企業のコンサルティングと、その手法をSaaS化する可視化・マネジメントツールの開発です。NTTデータグループやREADYFORなどからコンサルティング業務を受注し、創業1期目から経常黒字となっています。

アンドパブリックは民間企業に対するコンサルで培った知見やデータを生かし、中長期的には地方行政の改革のサポートに取り組む計画です。自治体がインパクト志向で政策を立案するよう促すと同時に、デジタルな金融手法を用いて市民の参加を促す独自のスキーム「マイクロインパクトボンド(MIB)」を社会実装し、地方自治OSのアップデートを目指します。

※OS:オペレーティングシステムの略で、パソコンの操作などに必要な基本的なソフトウェアのこと。ここでは地方自治体の施策立案に関する土台や仕組みを指す

アンドパブリックは日本の社会課題解決力向上を官民両サイドから支え、社会的インパクトの最大化を支えるテックカンパニーとしての地位確立を目指しています。

本案件は、所得税の優遇措置が受けられるエンジェル税制の対象案件で、優遇措置AまたはBを選択できます。詳しくは、募集情報をご覧ください。

◆社会的インパクトとは
短期、長期の変化を含め、事業や活動の結果として生じた社会的、環境的な変化や効果などの成果のこと。事業者や団体は、目指す社会的インパクトを明確にして計画を立て、定量的・定性的に測定するための指標を設定して事業を進める

例)
【雇用創出事業】
社会的インパクト : 失業率の低下と経済活性化
指標 : 創出された雇用数、プログラム参加者の所得増加率

なぜやるのか少子高齢化でさまざまな困難を抱える自治体。社会的インパクトの可視化と最大化で地方自治OSをアップデートする

急速に少子高齢化が進む日本社会において、地方自治体は重要な役割を担っています。

人口が減る中での公共インフラの維持管理やコミュニティの活性化、多様化する住民ニーズへの対応、激甚化・頻発化する自然災害への対策など、幅広い課題への対応の先頭に立っています。同時に財政面では、税収の減少や社会保障関連費の増加など、構造的な懸念が増しています。

このような困難な状況の一方で、GDP(支出側)に占める地方自治体の割合は約1割で国の2.5倍、金額にして約60兆円に及びます。地方自治体はその地域の市民生活だけでなく、日本全体の経済活動においても重要な役割を果たしています。

※出所:令和6年版地方財政状況の概要

地方自治体が直面する課題は複雑ですが、それは同時に革新的な解決策を生み出す機会でもあります。アンドパブリックは、自治体の持つ影響力を最大限生かして多様な社会課題の解決を推進していくためには、限られた財源をより効果的に活用して社会的インパクトを生み出していくための、新しい政策立案の仕組みが不可欠であると考えています

一方民間では、社会的インパクトと金銭的リターンを同時に追求する「インパクト投資」が急拡大しています。環境や教育、医療などさまざまなジャンルにわたる社会課題への取り組みが急がれる中、「誰にどのようなサービスを提供したか」という単なる行動だけなく、「社会にどのような変化をもたらしたか」という成果を重視する潮流が高まっているのです。

世界のインパクト投資残高は2022年に約160兆円にまで伸長し、世界的な広がりの波は日本にも押し寄せています。国内のインパクト投資残高は2年で約10倍となり、11兆円を超えました。政府は経済政策として掲げる「新しい資本主義」の中で推進を明記し、大手銀行やVCなど70社以上がインパクト投資の実践を進めていくことを宣言するなど、官民で促進に向けた環境整備が進んでいます。

※出所:GSG 国内諮問委員会「日本におけるインパクト投資の現状と課題2021年度調査」/「同2023年度調査」、GIIN「GIINsight: Sizing the Impact Investing Market 2022」

企業は、時に客観的に評価することが困難な社会的インパクトを可視化し、マネジメントすることが求められています。

官民問わず社会的インパクトを可視化する重要性が高まる中、アンドパブリックはまず、民間で急拡大するニーズに応えていきます。自社の売上基盤を築くと同時に多様なインパクト戦略を蓄積し、将来的には地方自治体のインパクト志向を促す仕組みづくりに向けた準備を進めていく方針です。

プロダクト・ソリューション大手企業も導入するコンサル事業で創業1年目から経常黒字。独自の成果型の官民連携スキームの社会実装に向けた準備も進む

アンドパブリックは現在、主に民間事業向けに社会的インパクトを可視化・マネジメントするコンサルティングのほか、SaaS型のインパクトマネジメントツール「purposeboard(パーパスボード)」の開発に取り組んでいます。また、独自の成果型の官民連携スキーム「マイクロインパクトボンド(MIB)」の社会実装に向けた準備を進めています。

アンドパブリックは以下の3つのステップを通して事業を行っていくと説明しています。

1:多様な社会課題に挑む事業者を支えるコンサルティング

主な顧客対象は、大企業のサステナビリティ部門や、長期間取引のない預金口座の資金を社会課題解決に活用する休眠預金関連事業、インパクト投資による資金調達を想定しているスタートアップです。

創業後2年弱の間でNTTデータグループやREADYFORなどから受注しているほか、中小企業庁や東京都の補助金などで選定された事業者もサポートしています。教育や福祉、金融、モビリティなど幅広いジャンルの事業の社会的インパクトの可視化や最大化に携わってきました。

コンサルティングやワークショップの成果をビジュアル化する独自の取り組みも好評で、大手からの受注獲得につながっています。

遊休建物を活用したまちづくり事業に関するビジョンマップ
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2:コンサルティングとの相乗効果を狙うSaaS型のインパクトマネジメントツールを開発中

インパクトマネジメントツール「purposeboard」
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「purposeboard(パーパスボード)」は、コンサルティングを通じて蓄積した顧客支援のノウハウや、測定指標のデータを標準化して落とし込んだSaaS型のインパクトマネジメントツールです。現在はβ版で、インパクトスタートアップや地方自治体など20の組織の協力を得て、現場からのフィードバックを得ながら改良を進めています。

フレームワークに則って成果目標を整理して測定指標を設定し、PDCAを回しやすくするために指標に対する結果を入力するとダッシュボードで達成率などを確認することができる設計としています。将来的には可視化・最大化の一連の業務を、コンサルティングとツールを掛け合わせたBPaaS(Business Process as a Service)として提供していく方針です。

新規で独自の指標もデータベース化していく計画で、研究者とのネットワーキングを進めています。既存の汎用指標は事業分野によって指標の充実度にばらつきがあり、企業や団体の多岐にわたる事業を網羅しきれていないと考えているからです。論文で用いられる専門性の高い基準を独自の指標として採用することで、潜在顧客を開拓すると同時に、出資してくれる民間の事業者等に対して説明に納得感のある質の高いIRをサポートします。

3:インパクト志向の行政×市民参加を促進する独自のスキーム「MIB」

足元の事業で蓄積したノウハウやデータをもとに、独自の成果型の官民連携スキーム「マイクロインパクトボンド(MIB)」の社会実装を目指します。持続可能な社会の実現に向けて国内外で活用が進む「ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)」を応用させたもので、SIBの課題を解消し、インパクト志向の行政と市民の参加を同時に実現するスキームです。

総医療費削減効果3億円の事例も。国内外で活用が進む既存のスキーム「SIB」の効果と課題

SIBは従来の公共事業では解決が難しい社会課題に対して、行政が成果連動で民間に事業を委託する契約と、民間からの資金調達を組み合わせてアプローチする仕組みです。2010年、大規模な公費削減を迫られたイギリスで発祥しました。教育や地域活性化、再犯防止などの分野で、世界中で240件が実施されています。日本では2017年に導入され、ヘルスケアや医療分野を中心に少なくとも約20件の事例が確認されています。

※出所:BROOKINGS「Social and development impact bonds by the numbers August2024snapshot」、国土交通省「【地方公共団体等向け】まちづくり分野へのソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)の導入に係る手引き」

例えば岡山市が主導した「おかやまケンコー大作戦」は、日本最大のSIB事業です。全国と比較して生活習慣病関連の医療費が高いなどヘルスケアにまつわる岡山市固有の課題解決を目指して実施されました。

3年間の総医療費の抑制効果は約3億円に上るなど、一定の成果を上げています。また地元の複数の事業者が出資し、サービス提供や事業運営にも携わったことで、これまでは主に行政が担ってきた「市民の健康増進」に新しい形の官民協働で取り組むことができています。

出所:岡山市保健福祉局保健管理課「SIBを活用した健康ポイント事業『おかやまケンコー大作戦』事業報告書」

SIBでは、金融機関や財団などの外部から集めた資金をもとに、民間事業者が従来の公共サービスでは解決が困難だった社会課題に対する事業の計画から実行までを行います。行政は成果に応じた金額を支払い、それが資金提供者への元本や配当となります。

SIBの運営組織が民間事業者の選定や資金調達、評価指標の設定などで行政をサポートし、第三者機関が成果を測定して評価するスキームが一般的です。

専門性の高い民間事業者が成果連動型で計画から実行まで担うことで公的サービスの生産性が向上し、財政の負担も軽減します。 事業によって地域課題が解決されれば市民の暮らしはよりよく、豊かなものとなっていきます。

高い中間コストなどSIBの抱える課題を解消し、市民の参画も促すMIB構想

SIBは多様な社会課題に直面する日本の公共サービス改革につながる可能性を秘めていますが、経済産業省は課題として、評価や組成・管理などの中間コストの高さを指摘しています。また地方自治体も導入にあたって複数のボトルネックを抱えています。

※出所:経済産業省「新しい官民連携の仕組み: ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB) の概要とその動向 」、日本総研「ソーシャル・インパクト・ボンドの普及に向けた課題と展望」

1点目は、経済産業省の指摘と同様、事業構築に対する費用対効果です。SIBには多数のステークホルダーが必要なため、事業設計は煩雑で間接コストもかかります。2点目は民間のサービス提供者の選定、3点目は事業評価の指標設定です。

アンドパブリックはこれらの課題を解決する新たな手法として、デジタルを活用した新しいスキーム「MIB」を考案しました。成果志向を促すSIBのメリットはそのままに、市民の参画も促すことができる仕組みです。

MIBでは自治体の事業設計にインパクトマネジメントツールを提供することで、大きな課題であった間接コストの削減を目指します。ツールには多様なインパクト戦略や幅広いジャンルの社会課題に対応した測定指標、民間事業者が社会課題解決に向けて取り組んだインパクト戦略などのデータベースがあり、担当者の事業設計をサポートします。

資金提供者が市民である点も大きな特徴です。アンドパブリックは、社会課題の解決力を高めていくためには市民の参加を促すことが重要であると考えています。MIBではデジタル有価証券のST(セキュリティ・トークン)などを用いて小口化を図り、市民からの出資を募ります。

※ST(セキュリティ・トークン):ブロックチェーンの技術を用いたデジタル有価証券

アンドパブリックは、第二種金融商品取引業に登録することでMIB運営組織としてインパクトの可視化やマネジメントの支援、インパクトの評価、セキュリティ・トークンの発行などを担い、手数料を受け取ることになります。事業の成果に応じて民間事業者への成果報酬の支払いや、市民へのリターンが発生する仕組みです。

事業戦略・マイルストーン成長市場のインフラとして、インパクトの最大化を支援するテックカンパニーへ

アンドパブリックはまず、急成長するインパクト投資市場におけるコンサルティングで事業拡大の土台を固め、その後はツールをローンチし、市場が形成されている民間のほか、行政に対して本格的にアプローチする計画です。コンサルティングやツールで行政のインパクト志向の基盤を築いてMIBの社会実装を進めていくほか、将来的にはMIBの仕組みを民間でも展開して裾野を広げたい考えです。官民で幅広くインパクトの最大化を支援し、社会課題の解決を支えるテックカンパニーを目指します。

今回の資金調達資金では、インパクトマネジメントツールの市場投入に向け、機能強化を進めていく計画です。アンドパブリックは以下のように説明しています。

1:コンサルタントの人材育成と営業の強化

既に導入実績のある大企業のサステナビリティ部門や休眠預金活用団体、インパクトスタートアップへの営業を強化していきます。

大企業はサステナビリティ部門での導入をフックに、他部署への水平展開を図ります。インパクトスタートアップに対しては、資金調達と急拡大する組織のカルチャーフィットの両方を支援するプログラムとして売り込んでいく考えです。多様なインパクト指標の知見を深めていく中で、さまざまな社会課題にアプローチする休眠預金関連事業者のニーズも取り込んでいきたいと考えています。

コンサルタントは、社員と業務委託でチームを形成していく計画です。市場のニーズの高まりに応える形で養成講座を年に2回開催しており、候補者の母集団形成と育成の機会を作るなど準備を進めています。

2:ツールの機能強化を進め、2025年12月に市場投入を計画

既にスタートアップなどの試験的利用で明らかになっているニーズに応え、エンゲージメント向上など組織改革につながる機能を強化します。

研究者とのネットワーキングで構築中の独自指標を強みに、成長市場に伴い新規参入の増加が見込まれるコンサルティング事業者も顧客に取り込み、市場のインフラツールを目指します。2025年12月の市場投入を計画しています。

3:対民間事業で蓄積したノウハウとデータを生かしてMIBを社会実装

対民間の事業を通じたデータの蓄積と同時に、MIBのスキーム上必要となる第二種金融商品取引業の登録準備を進めます。独立したコンプライアンス部門を立ち上げ、金融商品取引業やリスク管理に関する知識や経験を持つ人材を採用していく考えです。

行政へのアプローチのきっかけとなるのが、コンサルティングサービスへのニーズです。既に総合計画策定の支援などに携わっており、成果連動型民間委託契約にマッチする事業に関してはMIBの導入を提案していく戦略です。

裾野を広げるため、民間版MIBのニーズを探る実証実験も計画しています。上場企業は今、従業員のスキルや知識、経験、意欲などを資本と捉えて適切な育成を行う「人的資本経営」の開示が義務付けられています。アンドパブリックは、上場企業の従業員が社会課題解決のプログラムに参加し、それによる従業員の意識・行動変容が可視化できる一連のパッケージにニーズがあるのではないかという仮説を持っており、民間企業と連携して実証実験の準備を進めています。

足元の中心事業はコンサルティングですが、中長期的にはツールとMIBに軸足を移していく計画です。民間企業に対してのツール導入が進んだタイミングでIPOによる資金調達を実現し、日本と同様に少子高齢化で地域課題に悩む台湾や韓国などへの展開を目指したいと考えています。

  • 2025年12月期

    ・民間企業でのインパクト評価実績の拡大

    ・インパクトマネジメントツールの市場投入

  • 2026年12月期

    ・ツールを活用した「BPaaS」モデルの構築

    ・自治体での政策のインパクト評価実績の拡大

    ・第ニ種金融商品取引業の登録

    ・マイクロインパクトボンドの社会実装

  • 2028年12月期

    ・インパクトマネジメントツールを事業の柱に

  • 2029年12月期

    ・行政部署横断型のマイクロインパクトボンドの組成

  • 20XX年

    ・株式公開(IPO)を機に海外展開に着手

※事業計画およびマイルストーンは、現時点の発行者の想定・見解に基づいて作成されています。そのため、将来予想に関する記述には、既知および未知のリスクや不確実性が含まれており、将来の実績や業績、成果や財務状況と著しく異なる可能性があります。

メンバー社会課題の解決に向けた起業経験のある2人がタッグを組み創業

代表取締役CEO

桑原 憂貴

大学時代にマイクロファイナンスを研究。ビジネスを通じた社会課題解決に関心を強める。リクルートHRマーケティング(現リクルート)を経てコンサルティング会社で経済産業省等とソーシャルビジネスの普及促進事業に取り組んだのち、東日本大震災をきっかけに陸前高田市で起業。住民とともに集会所のコミュニティビルドに取り組み、優れたアイデアを世界に広める「TEDx」で「DIT(do it together)」を提唱。2018年に財団を設立し、ともに空間をつくる参加型リノベーション「DITワークショップ」を全国展開したのち、2022年事業譲渡。2023年に&PUBLICを共同創業。

 

代表取締役CHRO

長友 まさ美

人やチーム、地域の可能性を最大限に引き出し、共創を生み、社会問題の解決を行うことに関心を持ち、システムコーチングやファシリテーションの知識と技術を主な手法に、人と組織の課題解決に取り組む。社会的インパクトをうみだす設計図「ロジックモデル」づくりをきっかけに、「社会とのつながりを取り戻す個人」をふやす対話のワークショップに全国各地で取り組む。高度な理論や緻密な計画だけで未来を創るのではなく、一人一人の内なる熱が未来を惹き寄せるとの想いから、つくられたインパクト戦略に命を吹き込むファシリテーションを実践。


なぜ私がこの事業をやるのか

Q:創業のきっかけを教えてください

2013年に東日本大震災の被災地ではじめての起業を経験し、津波で流されてしまった集会所を市民の力で再建するなどのコミュニティ再生に取り組んできた経験が大きく影響しています。

力を合わせてひとつのものを作り上げることで、人と人とがつながりを深めていくこと。その効果と価値は、目の前で繰り広げられる光景を見て強い確信を持っていました。

しかしその一方で、誰のどのような幸せを生み出しているのかをはっきりと示せない状況に、もどかしさを覚えていました。また既存のフレームワークで社会価値を設計しても、その過程で明らかになった成果や道筋をチームで試行錯誤しながらアップデートしていくための仕組みは用意されていません。

なんとかして自分の事業の社会的インパクトを可視化したい、という強い思いでツールの開発に着手しました。その過程で、同じように自分たちの事業の社会的意義の可視化を必要とする人たちの声を聞き、潜在的なニーズの規模の大きさを確信してアンドパブリックの創業を決めました。

岩手県陸前高田市で起業し、市民が集会所を作るワークショップなどを開催(左)ツール開発に向けて、最初に書いたイメージ図(右)

行政の底力と、市民参画の重要性を痛感したのも被災地でのことです。

集会所の再建に取り組む中で、基礎自治体がいかに人々の暮らしに密接に関わり、大きな影響力を持っているかを実感する機会が何度もありました。被災地ならではのルールや困難に直面した際には、自治体職員の方が一緒に突破口を探してくれたこともありました。

何より、「子どもたちにがれきの街をふるさとだと思ってほしくない」という市民の思いは、事業が進んでいくための大きな推進力になっていました。

市民の参加をより強く促しながら、今ある行政の力をより大きく、より効果的に届けていくための仕組みを作っていきたいと考えています。

Q:株式投資型クラウドファンディングに挑む理由を教えてください

私たちは、社会をよりよくするために官民で行われている試行錯誤をテクノロジーの力で記録し、共有していくことで、社会課題の解決力を底上げしていくことを目指しています。

アンドパブリックの挑戦は、急拡大するインパクト評価ニーズに対応して売上を最大化することだけではありません。生み出した売上と蓄積されていくデータを生かし、私たちの暮らしに密接に関わる地方自治体を舞台に、未来に胸をはって残せる政策のインフラをつくりあげることです。

そのためには財務リターンだけでなく、社会的リターンを求める仲間が全国に必要です。ぜひ、地方自治OSのアップデートに挑戦するコミュニティの一員になっていただければ心から嬉しいです。

受賞歴・補助金・プログラム等採択歴

応援コメントアンドパブリックへの応援コメント

一般社団法人ローカル・スタートアップ協会 会長理事
株式会社ウエダ本社 代表取締役社長

岡村 充泰

私自身は、少子高齢化で人口減少社会に向かう日本においては、数値化されない価値こそが重要との想いで、京都流議定書というイベントを2008年から15年間実施してきました。そこでは、京都に残る日本本来の強みなどを分析し、売上、効率など外形的な数字評価では表すことのできないアウトカム的なものを見せたかったのですが、それを示す指標などはなく、概念の域を越えることができませんでした。

現在、地方に入って、それぞれの地域に残る強み(資産)を掘り起こし、外部資産などと掛け合わせて新たな価値を創出していこうとしていますが、&PUBLICさんの取り組みは、地元の人達も気づいていない価値を評価(見える化)することができ、それを求める人とのマッチングからの新たな価値創出や、これまで行政が負担していた支出を収益へ転換させていけるものと期待していますし、我々も一緒にそれを広げていきたいと思っています。



上智大学経済学部教授
一般社団法人幸せなコミュニティとつながり実践研究所 共同代表理事

川西 諭

私は社会課題解決の方法を研究している経済学者です。物質的豊かさをもたらした20世紀の資本主義社会は環境の破壊、貧富の格差、社会的孤立の問題などを生んでしまいました。21世紀になって、こうした社会課題をビジネスの力で解決しようとするソーシャルビジネスの動きが活発化してきました。ソーシャルビジネスを支えているのは、それを金銭的に支援する様々な仕組み(エシカル消費、寄付や義援金、行政からの補助金・助成金、投資家たちによる社会的責任投資など)です。

この流れをさらに発展させるためには「ソーシャルビジネスは本当に社会課題解決に貢献しているのか?」という疑問や不信を払拭し、社会課題解決を応援したい人達の思いと資金が、本当に社会的インパクトを持つ事業に提供される仕組みを作らなければなりません。

&PUBLICはこの仕組みを日本で確立しようしています。社会的インパクトを可視化することで社会課題解決に向けられた資金が効率的に使われるようになり、その貢献から事業収益が生まれる仕組みです。この仕組みづくりは社会的に価値があり、かつ収益を生むべきものであり、すでに海外では成功事例が多く存在します。私は研究者として、この事業が成功し、より良い社会が実現されることを願い、応援しています。


一般財団法人SFCフォーラム 業務統括・事務局長
兼SFCフォーラムファンド ファンドマネージャー

廣川 克也

社会課題が複雑化し、多様で多数の関係者を巻き込まないと解決にたどりつかない状況になっていることを、みなさん実感されているのではないでしょうか。人々が価値観をより自由に表現するようになったり、多様性を認め合うようになったことが背景となっていて、これはこれでとても良いことなのですが、もう片側で「大多数が共通の目標に向かって一致して進む」ことが生まれにくくなっています。

このような状況で施策を立案したり、戦略を構築したり、説明責任を果たすためには、プロセスやゴールの「具体化」「見える化」が不可欠です。「具体化」「見える化」することで、「何を」「どんなふうに」進めているのかが誰でも理解しやすくなり、うまくいっている点だけでなく、改善点も見つけやすくなります。理解しやすければ参加者が増え、複雑な課題の解決に近づいていくことにもなるでしょう。

今回のプロジェクトは、これまで抽象的だった社会インパクトの評価の「具体化」「見える化」に向けたチャレンジであり、行政セクターだけでなく、企業、投資家、市民の多くに役立つものになると思います。新しい「ものさし」、新しい「むしめがね」を作るこのプロジェクト、皆さんの応援をよろしくお願いします。


社会活動家
社会システムデザイナー

武井 浩三

山積される社会課題に対して、言い過ぎではなく、今我々人類は大きな岐路に立っていると思います。過剰な利益追求経済は、自然環境と人権の毀損を引き起こし、人間同士の繋がりや人間らしい暮らしを脅かしてさえいます。

そんな中、社会的インパクトを客観的に把握するためのアウトカム指標の計測と数値化は、社会全体の行動変容に対して必要不可欠だと感じています。

私自身、NPOや様々な社会活動を行う中で、インパクトマネジメントの難しさに何度も悩まされてきました。アウトカムの計測の難しさ、データの不足、管理の煩雑さ。それにより行政や企業との共通認識にズレが生じたことも多々あります。

&PUBLICの取り組む領域は、これからの社会全体においてとても意義があり、インパクトの大きなものであると感じており、私も心から応援をしております。


ゼブラアンドカンパニー 共同創業者/代表取締役
ユートピアアグリカルチャー プロデューサー
ブラックスターレーベル 理事

阿座上 陽平

社会性と経済性を両立させるゼブラ企業の推進に尽力するゼブラ アンドカンパニー代表として、今回のクラウドファンディングへの挑戦を心より応援いたします。&PUBLICが目指す、地方自治体や行政施策のインパクト最大化を支援するための「パーパスボード」の開発は、持続可能な社会を創るための重要な一歩です。

社会的リターンと財務的リターンを両立する「マイクロインパクトボンド(MIB)」の社会実装は、地域課題解決の新しいモデルとなり、未来の世代へ繋がる持続可能な仕組みです。共感する多くの方々が、この素晴らしい取り組みを支えることで、より良い未来を築けると確信しています。皆様もぜひ、&PUBLICの挑戦にご参加ください。


募集情報本案件には以下の募集情報があります

エンジェル税制:所得税の優遇措置AまたはBが選択できます

対象企業へ投資した年の税制上の優遇措置として、投資額から2,000円差し引いた額をその年の総所得金額から控除できる優遇措置A、投資額全額をその年の他の株式譲渡益から控除できる優遇措置Bのどちらかを選択することができます。

エンジェル税制や申請手続きの流れについての詳細は「エンジェル税制について」をご確認ください。



投資金額コース:8つの投資金額コースを設けています

本募集は、以下の投資金額コースを設けています。

  • 90,000円コース
  • 180,000円コース
  • 270,000円コース
  • 450,000円コース
  • 900,000円コース ※
  • 1,800,000円コース ※
  • 2,700,000円 コース ※
  • 4,500,000円 コース ※

※50万円を超えるコースへのお申込みには特定投資家への移行が必要です。特定投資家の概要、特定投資家への移行申請手続きについては「特定投資家について」のFAQをご確認ください。移行申請の受領から登録完了まで時間を要する場合があります。

イベント紹介アンドパブリックのオンライン事業説明会を開催します

アンドパブリックの市場やプロダクトについてよりよく知っていただくことを目的として、オンライン事業説明会を開催します。イベント登録時にいただいた参加者からのご質問に回答しますので、事業についてより詳しく知りたい方、代表のビジョンや想いを聞いてみたいという方は、ぜひこの機会に参加をご検討ください。

配信はZoomウェビナーにて行います(参加者のお顔・名前は映りません)。

◆10月16日(水)21:00~21:30

ウェビナーに参加登録する

※1:本イベントでは事前に頂いたご質問のみに回答いたします。また、チャット等での双方向のやりとりはできませんので、あらかじめご了承ください。
※2:本イベントはアンドパブリックの事業説明を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
※3:イベント内容は予定であり、変更の可能性があります。

事業のリスクアンドパブリックの事業に関するリスク

アンドパブリックの事業に関わる主要なリスクには、次の3点が挙げられます。

1点目は市場開拓に関するリスクです。
アンドパブリックが今後進出する「マイクロインパクトボンド(MIB)」事業は、現在具体的なスキーム構築などの準備を進めています。MIBの普及には、地方自治体による本スキームの活用や資金の出し手となる市民の認知度向上など、新たな市場開拓が必要となります。市場開拓に失敗した場合や想定外のコストが発生した場合には、事業計画に影響を及ぼす可能性があります。

2点目は法規制に関するリスクです。
MIB事業は、「金融商品取引法」などをはじめとした関連法規によって規制されており、アンドパブリックはこれらの法令等の遵守を徹底すべく細心の注意を払い、2026年に第二種金融商品取引業の登録完了、その後に「MIB」を社会実装することを目指しています。しかしながら、第二種金融商品取引業の登録が遅延した場合、発行者の事業計画に影響を及ぼす可能性があります。また、予期せぬ法令等の変更や新設により、既存の事業が制限を受ける場合、法解釈等の違いにより対応が必要となる場合、発行者の業績及び財務内容に影響を及ぼす可能性があります。

3点目は財務に関するリスクです。
アンドパブリックは2023年12月期と直近試算表における経常損益は黒字を計上していますが、今後、売上が計画どおりに推移しない場合、損失が発生し債務超過となるリスクがあります。なお、試算表の金額は暫定のため、変更される可能性があります。

リスクの詳細は、ページ上部の「企業のリスク」タブ及び契約締結前交付書面に記載しています。投資の際は必ずご確認ください。また、株式投資型クラウドファンディングの一般的なリスク・留意点については「重要事項説明書」をご確認ください。

質問回答 投資家の皆さまからのご質問にお答えしました

「アンドパブリック」に関して、投資家の皆さまより頂いたご質問への回答を掲載しました。

※ご質問への回答はアンドパブリックによるものであり、内容はあくまで現時点での計画に基づいたアンドパブリックの考え方です。回答の内容についてイークラウドがその正確性や実現性を保証するものではありません。

プロダクト・ソリューションに関する質問

Q:パーパスボードの考えは非常に興味深く感じております。大手のNTTデータグループがなぜ採用され、逆にこのような大手が事業化していないのか、御社の考えでも構いませんので教えてください。

アンドパブリックの回答(クリックで開きます)

社会的インパクトの領域は、「インパクトを可視化する」取り組みが各社で試行錯誤され出している時期であり、「インパクトを最大化する」ためのマネジメントサイクルを回すまでは至っていないと考えています。十分な市場ニーズや規模が確認できて事業化に取り組めるケースの多い大企業の場合では、特に現時点ではツールを開発してまで取り組む必要性が大きくないのではないかと推測しております。

一方で、&PUBLICでは、現時点で「インパクトの可視化」に試行錯誤した企業群が次のステップとして「インパクトの最大化」に取り組んでいくのを約2年後と想定しており、その時点で先行者となり得るように現時点からツール開発に投資して進めていく予定です。

Q:直近の売上の割合としては、どのような割合でしょうか。コンサルティングのみでパーパスボードなどのライセンス費用はほぼないということでしょうか。

アンドパブリックの回答(クリックで開きます)

コンサルティング(民間企業のインパクト可視化WS、インパクト起点での組織変革WS、休眠預金における評価支援含む)で100%です。補助金などはゼロ。なお、ワークショップは、社会的インパクトを考えることを社員の仕事に対するモチベーションやエンゲージメントにつなげたり、市場起点から未来の社会起点で新規事業を考えるワークショッププログラムを提供しています。パーパスボードのライセンス費用は、2026年からの月額課金を予定しています。

事業戦略に関する質問

Q:今期の経常損益率が良いと思うのですが、要因はなんでしょうか。

アンドパブリックの回答(クリックで開きます)

1期目の運営体制から大きく人員を増員することなく、売上が前期比と比較して堅調に増加したためです。

Q:現状扱われている案件数はどれくらいで、最終的にどれくらいの数になれば売上予想は達成できるのでしょうか。

アンドパブリックの回答(クリックで開きます)

2024年は約20案件を扱っています。2024年の売上予想は、あと3-5案件で達成できると想定しています。

アンドパブリック株式会社

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